バニラエア車椅子騒動について
http://www.asahi.com/sp/articles/ASK6H4HCWK6HPPTB004.html?ref=tw_asahi
本日はこの記事が私のツイッターを騒がせております。
そして、騒がせている原因は、この記事そのものではありません。
バニラエアは事前に連絡さえすれば、奄美空港でも車椅子対応できるとネット上でアナウンスしているにも関わらず、こうなったのは対象である木島さんが事前連絡を怠ったからではないか?ということです。
私の個人的見解を言えば、「どっちもどっち」ということになります。
私の見える範囲のネット上では、「連絡しなかった木島さんが悪い」という論評ではあります。
しかし、そもそもバリアフリーやノーマライゼーションの考え方からすれば、事前連絡など不要なのです。
いつどんな場所でも障害者と健常者が区別なく不自由なく過ごせる社会でなくてはいけないのです。
そして、木島さんはバリアフリー研究所代表という立場ですし、記事中にもこれまで事前連絡はしてなかったと書いてあるので、体当たりでバリアフリーの実現を目指す方だったのではないでしょうか。
実際にこの体当たりのおかげで、すぐにアシストストレッチャーや階段昇降機が設置されたということですから、狙い通りといったところでしょう。
ちなみにこの体当たりでのバリアフリー行動は「健常者なんとかしろよ!」ってだけでなく、「障害者もどんどん外に出ろよ!」といった双方向的なメッセージもあったのではないかと思います、勝手な想像ですが。
そして、木島さん側の落ち度としては、やはり今のまだまだバリアフリーやノーマライゼーションは進んでいない日本では、スムーズに事は進まないこと。
やはりきちんと事前に連絡すべき…なのです。
社会常識として。
もちろん、それでは木島さんの目的と違って来るので、言ったところで仕方ないですが。
もう一点は、手でタラップを昇ったというパフォーマンス(失礼)をすることで、いい意味でも悪い意味でも健常者にインパクトを与えてしまったこと。
下半身不随の障害者に手で這ってタラップを昇らせるということは、誰がどう見ても酷いことです。
そんな酷いことをさせたバニラエア悪い!
…これで済むところだったのですが、インパクトが強すぎた。
そして、上記のように(ネット上でアナウンスしていた)バニラエア側が100%悪い訳ではなかった。
じゃあ、なんでこんな酷いことが起こったのか?
…本人が悪いんじゃね?ということです。
人間は何かと納得のいく理由を欲しがる生き物です。
だって、自分だとしたら、何の理由もなく酷い目に遭いたくないじゃないですか。
何か悪いことをしたのならともかく…。
なので、今回の騒動も、バニラエアが悪くないなら本人が悪いとしか持っていきようがないのです。
おそらく最初は航空関係者あたりが、「こんな対応あるはずがない(バニラエア悪くない)」と思って、調べてツイッター上に発言をしたのでしょう。
そして、それを読んだ人たちは上記のように反応した…ということかなと。
どちらにせよバリアフリーやノーマライゼーションの考え方や設備が普及していない日本だから起こったことだと思います。
こういうことを言うと「障害者優遇かよ!」と言われたりしますが、そもそもノーマライゼーションの考え方からすると、障害者も健常者も等しく過ごしやすい社会作りですので、ノーマライゼーションが進むことで、健常者も恩恵を受けるのです。
なので、こういったことがニュースになり、しかも炎上するような社会にならないようにしたいものです。
※追記
後日の報道で、バニラエア、事前連絡したら車椅子対応してくれるんじゃなくて、乗るのを断られるんだそうです。
バニラエア、ダメダメやん。